学力低下(笑)

子供の学力が低下しているとお嘆きの人がいるらしいが、そもそもかつての日本人に学力があったのかという疑問がある。大体学力が低下したというのなら、以前は今よりは優秀な学力があったという命題も成り立つ。
ではなぜそのかつての優秀な世代が子供を教えているはずなのに(突然小中学校の先生が全部外人に代わったなんて話は聞いたこともないし当然事実でもない)子供の学力が低下するのか?それは教える側に実は学力がないのではないかという仮説を浮かばせる。
学力を何と定義するかは難しい問題だが、ペーパーテストの結果を問うというのであれば何も対象を小中学生のような若年層に限らず、全年齢に渡って同じテストを受けさせてみると良い。一体中高年層と若年層との間にどれほどの差が出ると言うのだろうか?
ペーパーテストなどというものの大半は、直前に解答を暗記してやっとこさそれなりの点数を取っているというのが実状なのだから、抜き打ちテストをすればどの年代だろうが大体は散々な結果になることは容易に想像がつく。
日本人が身につけている学力、などというものは実際、本当に大した水準ではない。今学力テストの結果が下がっているのは学力が下がっているのではなく、背伸びをしなくなって地が出ていると見ることができる。
今までの一生懸命背伸びして表面に貼り付けていたメッキが、耐用年数を超えてしまって単に剥がれ落ちてきただけではないか。自分で思索する、科学的思考を身に付けるという発想がない民族に、欧米のような論理性はないし、借り物だから身にはつかないだろう。借り物ではなく自分の血肉とする訓練を行わない限り、日本の白痴性がどんどん顕在化していくのも時間の問題である。