ベチャクチャ喋ってないと関係を保てない擬似友人関係

本当の友人関係というのは、あれこれ喋らなくても関係が保てるものをいうべきである。会うたびにベチャクチャ喋らないと関係が保てないような友人関係は所詮その程度のものだからである。本当に心の底でつながっている友人関係なら、言葉は要らない。一緒にいるだけで互いに幸福を与え合うからそれで十分なのである。そうでない友人関係、つまり常にしゃべっていなければ関係が保てない関係とは、より具体的には、たんなる人脈関係である。つまり互いに利用する意思で付き合っているだけの功利的で虚しい関係であり、それゆえに常にコンタクトを取っていないとお互いをつなぎ止められない。東大法学部の教室でさえずっている人間は要するにそこでの人間関係を将来の布石にしようとおもっているからこそ、あのように騒ぎまくるのである。彼らにとって、大学とは講義を受けにくる場ではなく、そういう人脈関係のメンテナンスをしにくる場である。教室に限らない。サークルでも同じである。某サークルは、入っていると、将来官僚になったときにいろいろ恩典があるらしい。要するに、そういう目的で連帯しているだけの、功利的で虚しいサークルだ。東大法学部の周辺には、そういう汚らしいものが無数に落ちている。事実上日本一のこの学部は、同時に日本一汚い学部でもある。
自分は、人間よりも学問を究めたいから別に友人は要らないが、持つとしてもそういう擬似友人は一切要らない。とくに何も言わなくてもお互いにニコニコしていられる友人が一人もあれば、それで最上である。